2016年2月24日水曜日

[033] Irena Havlová & Vojtěch Havel - Malé Modré Nic


Label: Arta Records

Catalog#: F1 0021-2511
Format: CD, Album
Country: Czechoslovakia
Released: 1991
DISCOGS

1 Dýny 2:19

2 Dýny Que 3:31
3 Temné Modré (Dark Blue) 3:20
4 Malé Modré (Little Blue) 4:46
5 Que Me Sámó 1:53
6 Malá Modrá Tanečnice (A Little Blue Dancer) 2:12
7 Pod Hvězdou Pomeranč (Under The Orange Star) 11:22
8 Bílá Andalusie (White Andalusia) 3:21
9 Modré Nic (A Blue Nothing) 0:50
10 V Klášterních Dveřích (In The Monastery Door) 11:47
11 Malé Modré Nic (Little Blue Nothing) 10:32

リフノフ・ナト・クニェジュノウ生まれのIrena Havlová(イレーナ・ハフロヴァ)と、プラハ生まれのVojtěch Havel(ヴォイチェフ・ハヴェル)。82年から共に演奏を始め、主にバロックや古楽をレパートリーとして、無料で借りられる教会などでコンサートを行ってきた2人のヴィオラ・ダ・ガンバ(チェロに似た形のフレット付き弦楽器)奏者。フォークシンガーOldřich Janota(オルジフ・ヤノータ)との共作で、初めてレコードを発表したのが89年のこと。ビロード革命が起きたこの頃からレコーディングを盛んに行い、作品をコンスタントに発表していきます。「Malé Modré Nic(マレ・モドラ・ニツ)」は、91年にジャズ/クラシック専門の新興レーベルArtaから発表した、2枚目となるデュエット作品。プラハ市内の教会に持ち込まれた楽器は、彼らのトレードマークであるアルトとテノールのヴィオラ・ダ・ガンバ、ダブルベース、トロンボーン、ゴング、竹筒、シンギングボウル、さらに編み物用の棒針や玩具、東ロシアで見つけたというコジャックなる小さな音具まで。影遊びのように操られる響きの陰影、そこに重なるIrenaの詩や内的イメージの欠片。どこか言い知れぬ哀しみを帯びた、薄暗く透明な音楽は、クラシック音楽界からの賞賛を得て、国内外に広く知られることになったといいます。音楽家人生を流浪と捉え、俗事から離れたボヘミアン然とした姿勢で、バリ・ガムランやラジャスタン音楽といった非ヨーロッパ文化と共鳴し、様々な音楽家とのコラボレーションを展開してゆくハヴェル夫妻の精神性と創意が充溢した秀作です。


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