2017年9月27日水曜日

[151.1] reissue / archival

Florian Fricke - Die Erde und Ich sind Eins [Wah Wah Records, Spain]
originally released on Lorck Publication München in 1983


Richard Horowitz - Eros In Arabia [Freedom To Spend, US]
originally released on Ethnotech Records in 1981


C-Schulz - 10. Hose Horn [Unseen Worlds, US]
originally released on Entenpfuhl in 1991


G P Hall - Industrial Blue [Lullabies For Insomniacs, Netherlands]
collection of works recorded between 1994 and 1999


Gunner Møller Pedersen - Stoned: An Electronic Symphony [Frederiksberg Records, US]
originally released on Octopus Studio in 1974


Ragnar Grippe - Sand [Dais Records, US]
originally released on Shandar in 1977


Roberto Aglieri - Ragapadani [Archeo Recordings, Italy]
originally released on V.M. Boxes Ed. in 1987


Iury Lech - Musica Para El Fin De Los Cantos [CockTail d'Amore Music, Germany]
originally released on Hyades Arts in 1990


Pauline Anna Strom - Trans-Millenia Music [Rvng Intl., US]
collection of works composed and recorded between 1982 and 1988


Rei Harakami feat. Ikuko Harada - Colors Of The Dark [Rings, Japan]
originally released on Sublime Records in 2006

2017年9月26日火曜日

[151] Gabor G. Kristof - Le Cri Du Lezard


Label: Crammed Discs

Series: Made To Measure
Catalog#: MTM 25 CD
Format: CD, Album
Country: Belgium
Released: 1990
DISCOGS

1 Dans Le Ciel 2:14

2 Generique 1:43
3 Ardeche 106 3:36
4 Mouche 1:17
5 A l'Hotel 1:54
6 Ballade De l'Estafette 1:28
7 Trio 2:04
8 Raton Gai 3:10
9 Accordeon Russe 0:42
10 L'Arbre Couche 2:04
11 Sirenes 2:58
12 Dans La Maison 1:44
13 C-Ray 1:49
14 Quatuor 2:00
15 Radio-Cassette 0:30
16 Mere Lucas 0:34
17 Classylon 1:08
18 Generique De Fin 5:04
19 Folie 5:11

「オーダーメイドされた」を意味するMade To Measureは、Crammed DiscsのオーナーMarc Hollander(マーク・ホランダー)により、映画・演劇・舞踊などのイラストレーションとして「書かれていたかもしれない」音楽を想定した作品、つまり架空のサウンドトラックのために立ち上げられたシリーズ。84年から90年代半ばにかけて37タイトル、2006年の再始動後を含め現在まで43ものタイトルがリリースされています。初期の作品のスリーヴには「Made To Masure To ~」と、制作の意図が一種のゲームのように付記されていて、実際に映画のサウンドトラックとして書かれたものもあれば、架空の写真小説のための音楽を装ったものもあり。耳で聴くアートブックとして、またはCrammedのライブラリーミュージックとしての側面も持ち合せていたようです。1990年9月にシリーズ25作目としてリリースされた本作「Le Cri Du Lezard」は、Jean-Luc Godardの映画で助監督を務めていたBertrand Theubet監督によるフランス・スイス合作映画のためのサウンドトラック。作者のGabor G. Kristof(ガーボル・G・クリストフ)は、同レーベルではNadjma「Rapture in Baghdad」に全面的に参加、古くは70年代初めからスタジオミュージシャンとしてジャズ〜ディスコ作品のレコーディングに関わってきたハンガリー出身スイス・ジュネーヴ在住の作曲家/ギタリスト。彼の素朴なギターワークを基調にしたテーマ曲から、同じモチーフをピアノやシンセ、アコーディオン、トイピアノでアレンジした派生的な曲、古いフランス映画音楽〜ニューウェイヴ風まで、耽美趣味とブルージーな哀愁が入り混じる19の小品が収められています。今年Yasuaki Shimizu「Music For Commercials」のリプレスが注目を集めているこのシリーズの中ではやや地味な作風ですが、David Cunningham「Water」と並び、特に好きな一作です。


Music from the soundtrack of a film by Bertrand Theubet, an ex-assistant of Jean-Luc Godard. This is very atmospheric music, largely based on blues-tinged pieces for acoustic guitar and synthesizers, while several tracks are reminiscent of classic-era French film scores. Composed and performed by Gabor G. Kristof, an expatriate Hungarian who lives in Geneva, and whose previous involvement with Crammed was "Rapture in Baghdad (the amorous dreams of a captive princess)", a mini-album by Iraqi singer Nadjma which featured remixes by Adrian Sherwood.


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2017年9月19日火曜日

[150] Erik Kramer - A House, Floating In The Middle Of A Lake


Label: Anthropocene Recordings
Catalog#: AR01
Format: Cassette, Album
Country: US
Released: 2017
DISCOGS

1 Other Spaces 5:39

2 Ghost Of The Harvest 3:27
3 Face Of God On The Forest Floor 4:25
4 The Wind At Your Back 12:42
5 Grass Burning In The Palm 3:17
6 Gayatri 6:22
7 For Bruce Langhorne 4:56
8 Salt Creek 10:18
9 Map 02:11

昨夜の嵐で折れた木の枝葉が散乱するサイクリングロードを通って港方面へ。風は弱く沖に白波は見えなかったが、浜に打ち寄せる波はいつもと比べてかなり高かった。春にスカンポの新芽を採った林では、野葡萄の実がとりどり色づいていた。自転車を降り、バスの営業所に立ち寄り、自販機でコーヒーとふってふってゼリーを買ってから、昔は船舶の水先案内をする場所だったという公園の展望台で休憩。そこまで自宅から4kmほど。でもストライダーで付いてきた4歳児にとってはちょっとした冒険だったと思う。そんな秋の休日、このアルバムがよく合っていました。Erik Kramer(エリック・クレイマー)は、ウィスコンシン州マディソン在住のギタリスト。新たに立ち上げたレーベルAnthropocene Recordingsから発表した「A House, Floating In The Middle Of A Lake」は彼のファーストアルバムで、アメリカのルーツミュージックを吸収したユルユルなギターワーク、リズムシーケンス、風景音やエオリアンハープのサンプルを交えたドリーミーなフォークサウンドをきかせます。下のリンクは、Ernest Hood、GB Beckers、Heronなどフォーク〜アンビエントの新旧作品と本作の収録曲からセレクトされた、モスクワ発オンラインラジオNew New World Radioのための2時間のレーベルミックス。


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[related]


2017年9月13日水曜日

[149] Final - One


Label: Subharmonic

Catalog#: SD 7014-2
Format: CD, Album
Country: US
Released: 1994
DISCOGS

1 Fall 3:30

2 Light Underground/Dark Overground 23:35
3 Awake But Numb 3:46
4 Despotic 8:05
5 Round Our Bodies 7:54
6 Hold Me 3:17
7 Death/Love Dealer 8:10
8 1983-1987 (Edits) 19:30

Jim O'RourkeやThomas Köner、Mainといったノイズ〜実験音響作家を、アンビエントのオルタナティヴ、もしくはダークサイドとして取り上げたVirgin Ambient Seriesの名コンピレーション「孤立主義」に、サイドプロジェクトTechno Animalとあわせて収録されていたJustin Broadrick(ジャスティン・ブロードリック)主導のプロジェクトFinal。古くは1982年、ブロードリックがわずか13歳の時にパワー・エレクトロニクス・バンドとしてスタートし、複数のカセット作品をリリースしていたこの名義は、Napalm Death、Godflesh、Head Of Davidの活動を経た後、1992年にソロプロジェクトとして再起されました。本作「One」は、94年にBill LaswellとRobert Soares主宰のレーベルからリリースされた再起後のファーストアルバム。インダストリアル・メタルの先駆的存在として知られるGodfleshのサウンドとは打って変わり、暗やみの中を光が静かに呼吸するような電子音の反復から幕開け。旧音源を編集した#8にかつての面影を残していますが、新たに録音された#1-7ではギターの爪弾きやドローン、ザラザラとしたノイズ音を主体としながら、「孤立主義」収録の作家らとも共通する抑制されたアンビエント音響へとアプローチしています。


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2017年9月11日月曜日

[148] Roman Leykam & Frank Mark - Ghost / Way Of Thinking


Label: Frank Mark Arts
Catalog#: CD FMA 9001
Format: CD, Album
Country: Germany
Released: 1990
DISCOGS

1 The One Constant Factor 6:29

2 Anchor 4:02
3 Balance 5:47
4 December Fragments 5:26
5 Sow 6:33
6 Where The Wideness Chokes The Distance 7:41
7 The Sustained Awakening 4:46
8 Clouds Under Parasols 3:05
9 Foundations Of Mentality 5:48
10 Melting Sky 6:19
11 When All Is Said And Done 5:21

アンビエント・ミュージックを巡る世相が転換しつつあった80年代末に、正統派ともいえるギターとシンセの組み合わせで、音響的対話と黙考の先にあるメンタルなサウンドを追い求めたデュオ・プロジェクトの第一作。メンバーは、ギタリストRoman Leykam(ロマン・レイカム)と鍵盤奏者Frank Mark(フランク・マーク)。アルバム全編でレイカムが操るエレクトリックギターやギターシンセが前面に出ていて、ほぼギターアンビエントのアルバムといっていい仕上りですが、Fripp & Enoを思わせる空間を覆うような深いエフェクトが施されたギター曲が並ぶ中、マークがソロでクレジットされた#3, #11のひときわ静穏な表情に引き込まれます。リリース元はマークが主宰するレーベル兼プロダクションFrank Mark Arts。2人は現在まで方向性を大きく変えることなく、このレーベルからソロ・デュオ名義を含めて数多くのCD作品をリリースしています。


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2017年9月7日木曜日

[147] Initials B.B. - Taiwanese Mix



毎回更新が楽しみなメルボルン拠点のミックスシリーズSanpo Disco。9月3日公開の#79は、パリの音楽雑誌のジャーナリストであり、現在台北を拠点に活動するDJ兼プロデューサーInitials B.B. aka Benoit Bouquin(ベノワ・ブッキャン)による、80年代後半に台湾国内で制作された映画のサウンドトラックなどの音源に焦点をあてた、1時間のアンビエント〜アーバンポップ・ミックス。「80年代後半の台湾は、独裁政権の終結と社会の民主化とともに大きな転換期を迎えていました。それは、とりわけ映画の分野ではホウ・シャオシェンやエドワード・ヤンといった監督がタイムレスな名作を撮影したように、異常なほど創造的な時期でもありました。しかし奇妙なことに、当時の音楽シーンの創造性は完全に埋もれたままになっています。そのため、私は当時の音楽の掘り起こしをはじめました。」(Sanpo Discoによるインタビューより)



Sanpo Disco
mix series based in Melbourne
run by Rowan Mason