「Morning Of The Earth」「Crystal Voyager」などのサーフフィルムで知られるオーストラリアの映画監督Albert Falzon(アルバート・ファルゾン)が、80年代初頭のインドで、ヒンドゥー教最大の沐浴祭クンブメーラをはじめとする宗教行事を巡り、カシミールの灌漑水路をボードで辿る旅の風景を映像化した「Kumbha Mela」より、カシミールのパートを抜粋したVHS作品「Same As It Ever Was」(Hendring, 1987)。サウンドトラックは、Brian Eno & Harold Budd「The Plateaux Mirror」「The Pearl」と、Brian Eno「On Land」から選曲。現実と幻想を媒介する鏡面界のエキゾチズム(楽園思想から隔絶した無宗教的世界の漂泊感覚)を醸し出すEnoとBuddの音楽と、水辺の風景のスローモーション映像がよくあっていて、Eno本人も「これ以上自分の音楽にふさわしい映画はほかに見たことがない」と賛辞を呈したとのこと。