2017年8月16日水曜日

[144] Gilroy Mere - The Green Line


Label: Clay Pipe Music

Catalog#: pipe 016
Format: Vinyl, LP, Album
Country: UK
Released: 2017
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イースト・サセックスに構えた自宅スタジオを拠点に活動する音楽家Dollboy aka Oliver Cherer(オリバー・チェラー)の別名儀Gilroy Mere(ギルロイ・メア)による新作が、ロンドンのスモールプレス・レーベルClay Pipe Musicよりアナウンス。1930年代から80年代中頃まで、ロンドン中心部と郊外の田園地帯を結ぶ交通手段として住民に親しまれた緑色のバス「グリーンライン」へのオマージュを込めて制作された、追憶と空想の旅のためのサウンドトラック。リリース日は9月15日予定。


南ロンドンの郊外で幼少期を過ごした私は、赤いバスが街に入り、緑色のバスが出て行くのを見ていた。グリーンラインはロンドン住人をケントやサセックスやボックスヒルへと運んだ。私の道は街と田園の境界線のようだった。全て赤レンガのチューダー様式か1930年代のモダン様式で造られたデタッチド・ハウス(一戸建住宅)とセミデタッチド・ハウス(二戸建住宅)が、終わりのない夏の日、私が乗るバスの通りすがりにちらっと見えた。その家々には屋号が付けられていた。ウィンドワード、フェアアイル、ハイ・ツリーズ、ダンロアミン、シェ・ヌー、ウッドランズ、ヒルクレスト、ヒルサイド、ザ・ローレルズ、サニーサイド、ザ・ビーチーズ、スプリングフィールド、フェアビュー、ウェイサイド、オークランド、ツリートップス、ローズ・バワー、ザ・オールド・スクール・ハウス…… この「グリーンライン」は、緑色の1・2建てバスに乗った、幼少期の旅の思い出として書かれている。ジャンクショップ、チャリティーショップ、カーブートショップで我慢できずに手にして、生涯にわたって貯まっていった楽器や古い電子機器を使い、サセックスの自宅スタジオで録音した。これら楽曲は、ひとりのイギリス人少年が郊外の自宅へ向かう旅途の風景・音・停留所を表し、全ての楽曲でひとつの旅として考えられている。ロンドンの郊外から、海が見えるウィールドやダウンズへ。ロンドンバス博物館で現在保存されている実際のバスRLH48を経由して、苔で覆われたベンチと古びたイチイが立つ教会墓地がある名のない村の緑へ。バスは家へ向かって進む。 - オリバー・チェラー


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