2017年1月24日火曜日

[107] Roberto Scarpa & Alessandro Bedendo - Insieme


Label: Explora

Catalog#: XPL 192
Format: CD, Album
Country: Italy
Released: 1992
DISCOGS

1 Un Posto, Un Pianeta, Uno Spazio 17:36

2 If Love Is A Secret Life 3:49
3 Offerta 6:36
4 One's Elf 4:02
5 Alpha/Beta 02 7:10
6 Alpha/Beta 03 4:47
7 Hydra 5:50
8 Deltha 4:31
9 Waterfront 6:48
10 Prem Baba Bolo 1:40

90年代初頭のヴェネツィア。ローマやミラノと比べるとマイナーであった当地の新しい音楽シーンを広く国内にアピールするために、No Expo! による企画で「Fragile: Maneggiare Con Cura」という2枚組のレコードが発売されていました。伝統的なカンツォーネからポップス、ハードロック、ジャズ、電子音楽、レゲエまで21組の音楽家やグループを収録したこのレコードの中で、ジャズ・サイドの有望若手作曲家として紹介されていた一人がピアニストRoberto Scarpa(ロベルト・スカルパ)。1957年ヴェネツィア生まれ。国立B.マルチェロ音楽院を修了後、83年に8人組グループMediterranean(メディテレニアン)を結成。コンテンポラリー・ジャズと現代音楽の域を超えた音楽性で、シアターカンパニーやマルチメディア・アートの展覧会などの音楽を手掛け、またメストレの学校でピアノの講師も勤めていました。当時、ベース奏者Alessandro Bedendo(アレッサンドロ・ベデンド)、打楽器奏者Fabio Lazzarin(ファビオ・ラツァリン)とともにトリオで活動していたスカルパが、ソロ初作「Opla'」に続いて、ベデンドとの共同名義で発表した作品が「Insieme」。ベデンドは独学でインド古典音楽に取り組んでいた民族音楽志向の持ち主。ベレンドがクレジットされた曲は、タンブーラやシャハナイといった民族楽器に加え、鐘の音や街の雑踏など風景音が効果的に用いられ、遠く離れたインドを結んでライヴ・レコーディングされたフリーフォームで実験的なアプローチ。対してスカルパがソロでクレジットされた曲は、Gigi Masin(ジジ・マシン)にも通じる、ラグーンの青いリリシズム漂うピアノのフレーズにシンセのアンビエンスが重なるクワイエットな作風。17分に及ぶ冒頭の共作曲 "Un Posto, Un Pianeta, Uno Spazio" にはじまり、それぞれ主導する曲が交互に並ぶ構成で、両者の志向が見事に融合した、マージナルな風景を呼び起こすような映像性に富んだクロスオーバー・サウンドを繰り広げています。リリース元は、RuinsやWind TrioのメンバーであったAlessandro Pizzin(アレッサンドロ・ピツィン)が運営する音楽・映像のプロダクションExplora。92年から96年にかけて制作した6タイトルのCDの一枚であり、本作のカバー写真を担当したLoredana Spimpolo(ロレダーナ・スピンポロ)のビジュアルワークによるVHS作品「Dadra (VHS XPLVS 002) 」のサウンドトラックにも使われています。


Roberto Scarpa: Compie gli studi al conservatorio B. Marcello di Venezia. Avvicinatosi in un secondo tempo alla musica jazz, si dedica Soprattutto alla Composizione e si esibisce con vari gruppi. Le Sue esperienze spaziano dalla musica contemporanea (“Concerto per la Pace" diretto da Alvin Curran, in collegamento internazionale, per RAI-radio3) al jazz acustico. Cerca quindi una sua identità di compositore oltre che di pianista. Nascono così le sue composizioni per l' “Ottetto Mediterraneo"che si trasformerà in “Keptorchestra”. Svolge attività didattiche, le quali lo portano a collaborare a seminari con Tiziana Ghiglioni, Rachel Gould, Down Mitchell, Steve Lacy e altri. Attualmente insegna pianoforte alla Scuola “Dizzy Gillespie” di Venezia Mestre. - No Expo


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