2017年5月30日火曜日

[132] va Looking East: Bulgaria


Label: Erdenklang
Series: Looking East - Electronic East
Catalog#: 29542
Format: CD, Compilation
Country: Germany
Released: 1992

1 Vladimir Djambasov - 33:8 4:32
2 Vladimir Djambasov - Breath 4:17
3 Ljubomir Velev - My Aunt Has 3:05
4 Ljubomir Velev - Sunbirth 6:34
5 Ivan Vulkov - A New Song 2:55
6 Lubomir Denew - Submarine Life 4:34
7 Lubomir Denew - Piano Deformations 4:52
8 Danail Draganov - Somethin' Isn't Enough 3:39
9 Simo Lazarov - Nature 4:08
10 Simo Lazarov - Voices 5:04
11 Krasimir Timov - Legend 3:10
12 Sergey Djokanov - Thracian Heros 5:21
13 Sergey Djokanov - Haven 4:27
14 Sergey Djokanov - The Last Supper 2:23
15 Anguel Kotev - A Game 4:23
16 Anguel Kotev - Morning Dew 5:02
17 Anguel Kotev - A Song 4:49

ポーランド、東ドイツ、ハンガリー、チェコスロバキア、ブルガリア、エストニアといった、旧ソ型社会主義体制下にあった東ヨーロッパ諸国のシンセサイザー音楽にスポットを当てた、全6作にわたるコンピレーション・シリーズ「Looking East - Electronic East」のブルガリア編。レーベルは81年に独ディープホルツを拠点に設立された、Innovative Communicationと並ぶハイテック・ニューエイジの名門Erdenklang。当地の電子音楽分野を切り開いたSimo Lazarov(シモ・ラザロフ)を筆頭に、バルカン半島の複雑なリズムや旋律を織り交ぜたVladimir DJambasof(ウラディミール・ディアンバソフ)、フォークバラッドをフィーチャーしたLjubomir Velev(リュボミール・ヴェレウ)やSergey Djokanov(サーゲイ・ディオカノフ)など9名の作曲家による、プログレッシヴ・ロック、ニューエイジ、ジャズ、とりわけ民俗的要素と結びつくことで独自の進歩を遂げたブルガリアのシンセサイザー音楽を、作曲家ごとのバイオグラフィとともに紹介。選曲・監修はAnguel Kotev(アンゲル・コテフ)。

ブルガリアでは、ラジオスタジオの1つが充分な機器を備えた1977年になってはじめて、電子楽器を音楽に組み込むことが可能になりました。そのスタジオで最初に働き、同時に他の音楽家を育て上げたのはシモ・ラザロフでした。彼はその後の数年間、新しい可能性を用いた作品制作に強い興味をもつ音楽家たちから注目を集めました。間もなくして、他の音楽家は独立して活動できるように各々のスタジオを探しはじめました。これに関連して、他の音楽家のレコーディングを支えたFSBグループのスタジオについて言及する必要があります。この数年、ソフィアではディレンマとクラスのグループがスタジオを設立しました。電子楽器を駆使した実験主義の音楽家に加え、現在ブルガリアでは多くのポップ〜ロック界の音楽家が現代的な電子機器を使っており、MIDIはもはや外来語ではありません。このCDで紹介された音楽家が、まったく異なる経路から電子音楽に至ったことは注目に値します。先述のシモ・ラザロフと、サーゲイ・ディオカノフの場合、その原動力は当初からエレクトロニクスへの関心でした。他の音楽家、例えばアンゲル・コテフは、音楽学校で十分なクラシックのトレーニングを受けた後、エレクトロニクスとコンピュータの実験的な可能性に惹かれました。最後に、1989年の秋、ゴツェ・デルチェフの街の小さな作曲家グループが、ブルガリア初の国際電子音楽祭を成功させたことは特に強調したいです。- アンナ・マリア・トンコワ

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[related]
Simo Lazarov - Nature (Balkanton, 1988)

Sergey Djokanov - The Green Desert (Balkanton, 1985)