Label: Regional Attraction
Catalog#: REG007
Format: Digital, Album
Country: US
Released: 2021
1 Damn the Flood 9:39
2 Flood Prototype One 15:42
3 Flood Prototype Three 9:48
4 Flood Prototype Two 10:34
5 Bottomlands 5:08
現代作曲家としてポストミニマルなスコアを発表したかと思えば、自身のヘナヘナな歌声をフィーチャーした80'sフェイク感漂うスムースポップも披露してみせる。しかもそのどちらにも本腰が入っている。本当に不思議な人物だなと思います。
スウェーデン出身、現在はアメリカを拠点に活動する作曲家/マルチ奏者Adrian Knight(エイドリアン・ナイト)。本作「Damn the Flood」は、彼がサンフランシスコ・ベイエリアの現代バレエカンパニーPost:Balletの委嘱を受けて書き下ろした作品集。2017年3月、同市の文化芸術センターSOMArtsにて、Robert Dekkers振付によるダンスパフォーマンスの一部として初演されました。単なるダンスの伴奏ではなく、音と身体が空間内に等しく存在し、互いに影響を与え合う没入型の舞台芸術として構想。流れる水の刹那をモチーフに、ひとつの楽章のなかにそれぞれ異なる5つの和声がシームレスに組み込まれ、Juno 6とRhodesの柔らかなドローン、ヴィブラフォンなどの生楽器の繊細な響きと電子音響の残響処理が溶け合うようにブレンドされています。
多作かつ変幻自在な顔を持つ作家だけに、その全体像はなかなか掴みがたいところがありますが、本作だけを切り取ってみても、彼自身の美意識や緻密な構築力が静かな音像からひしひしと伝わってくる。純度の高い音世界を堪能できる一作です。
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