2014年10月15日水曜日

[933] Raviv Gazit - Ze


Label: Hed-Arzi

Catalog#: BAN 15293
Format: Vinyl, LP, Album
Country: Israel
Released: 1988
DISCOGS

A1 One & One 2:39

A2 Two 3:55
A3 Room 308 3:10
A4 Possibility 3:13
A5 Lips 3:35
A6 One 2:29
B1 Gavrush 3:28
B2 Kurdania I 2:33
B3 Kurdania II 2:05
B4 Inquisition 2:40
B5 11/8 2:45
B6 Things (Hafazim) 3:34
B7 End 1:52

古くは欧州から移住したユダヤ系作曲家/演奏家たちの活動にはじまり、西洋音楽を盛んに取り入れ独自の音楽文化が発展したイスラエル。Raviv Gazit(רביב גזית ラビブ・ガジット)は、その電子音楽の分野を開拓したテルアビブ出身のピアニスト/作曲家。70年代にロック・グループでVOXコンチネンタル・オルガンを担当、地元の歌手のコンサートに参加しながら、テルアビブ大学で電子工学やコンピュータ学を攻究。Pierre SchaefferやFrançois Bayleと共にパリで作曲を学んだYizhak Sadai(イツハク・サダイ)が74年に設立した同大学の電子音響スタジオに参加後(他にJoseph Dorfman, Yossi Mar-Chaim, Amnon Wolmanなど国内を代表する電子音楽/アレクトロ
-アコースティック作曲家が集った)、80年代に入りシンクラヴィア・システムを使った作曲/パフォーマンスを模索し、劇場や映画のための音楽を数多く手掛けています。

本作「Ze」(theyの意)は、そのシンクラヴィアを駆使して作曲した88年の初作。「電子テクノロジーと民族性の融合」と称えられるように、おそらくユダヤ音楽をはじめ地中海の伝統音楽を感覚的に取り入れ、人の咳きや動物の鳴き声など具体音のサンプリングによる音響仕掛けを随所に施したシンセ管弦楽という作風。Johannes SchmoellingやKlaus Schulzeなどプログレ勢と比較されるそうですが、#2や#5など、不思議な民族要素が伏在するマージナルな感覚とエレガンスは、どこかモナド期の細野晴臣を思わせるものがあります(地理/発想ともに反対の経路)。続くソロ第2作「Shape Shifter」はUKのチルアウト専門レーベルAD Musicからリリース、その後ベルギーのエクスペリメンタル/ドローン系のコンピレーション・シリーズ「Explorers Of The Darkest Depths」に参加するなど、欧州のアンビエント・シーンとコネクト。現在も作曲活動を続け、テルアビブ大学の音楽アカデミーでコンピュータ音楽のディレクターとしても活躍されています。

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raviv gazit’s stream on SoundCloud
Raviv Gazit - Instrumental electronic music artist on AD Music
רביב גזית – ויקיפדיה
Electroacoustic Music - Joseph Dorfman / Yizhak Sadai